高齢者の歩行の不安感をなくすにはジャンプさせよ!?

 

 

 

高齢になるほど、歩行に対する不安感が強くなる傾向にあります。

 

転倒に対する不安感は、高齢者の活動性や日常生活レベルを低下させてしまいます。

 

そして行動半径が狭くなることで

将来的に寝たきりなどの廃用症候群となる可能性が高まり、転倒のリスクを高めます。

 

*廃用症候群:病気やけがなどの治療のため長期間にわたって安静状態を続けることにより

身体能力の大幅な低下や 精神状態に悪影響をもたらす症状のこと。

 

 

 

 

私はこれまで、述べ15,000人の高齢者の施術をしてきましたが

ふらつきや転んだ経験があると、その記憶が不安感となり

歩くこと自体にブレーキがかかって、かえって転倒を引き起こすように感じます。

 

 

 

 

では、歩行に対する不安感をなくすことは出来ないのでしょうか?

 

結論から言いますと・・・・

 

不安感をなくしていくことは可能です!!

 

 

後ほど詳しく説明します。

 

 

 

 

厚生労働省による高齢者の転倒調査

 

その前に、厚生労働省老健局による興味深い調査結果がありますので

ご覧ください。

 

65歳以上の介護保険非認定者のうち、23.3%が過去1年の間に転倒経験があるようです。

これは、5人にひとりが何らかの理由で転倒していることになります。

 

介護保険認定者も含めると、78.8% およそ8割です。

(平成22年調査結果より)

 

とても多いですよね。

 

 

 

さらに、実際に介護が必要となる原因の第4位に「転倒・骨折(11.8%)」とあります。

 

つまり、転倒は要注意だということです。

(平成25年調査結果より)

 

 

 

 

なぜ不安感をなくせるのか!?

 

 

それでは、歩行への不安感をなくすことができる理由をご説明します。

 

これまで大勢の高齢者の施術をしてきましたが

歩行の不安定な方、転倒される方や骨折経験のある方は、例外なく猫背でした。

 

実は、猫背だと最初の一歩が踏み出しにくくなります!!

なぜだと思いますか!?

 

ちなみに、杖等を使用するしないにかかわらず、高齢者に多い猫背はこちらです。

 

 

 

 

ご覧いただいておわかりのようにこの姿勢の場合重心が後ろ側にあります。

踵(かかと)に体重が乗ってしまっている状態です。

 

つまり、はじめの一歩を踏み出すには

後ろにある重心を、前に持っていく= 移動させる ことになるため

スムーズに足が前へ出ないのです。

 

常にこの状態が続くとどうなるでしょうか?

無意識に自分は歩けないと思い込み、さらに歩行困難となり、

 

地に足を着ける機会が減って

足裏の感覚が鈍くなることに直結してしまいます!!

 

 

感覚が鈍くなるということは地に足の着いた実感がなくなるため

歩行に対する不安感が増し、歩かなくなることで

更にふらつきや転倒のリスクが高まっていくといった負のスパイラルへ・・・

 

発想を変えると、そうした過程をさかのぼることで解決策が見えてくるということです!

 

つまり、鈍くなった足裏の感覚を目覚めさせれば、はじめの一歩が出やすくなります。

その積み重ねが自信となって、不安感が少しずつなくなるというわけです。

 

では、どのように感覚を目覚めさせると良いのでしょうか!?

 

答えは、シンプル!積極的に地に足を着けてあげることです。

 

 

 

次に足裏の感覚を鋭くする効果的な方法をお伝えします。

 

 

 

歩行への不安感をなくすのに効果的なのはジャンプだった!?

 

 

 

 

「なぜジャンプ!?」と思われた方も多いのではないでしょうか?

かえって転倒のリスクがあるのでは?!と。

 

でも、安心してください。

 

上の写真のように高くジャンプをする必要はありません。

 

 

 

 

歩行の不安感をなくすジャンプとは!?

 

 

やはり高齢者にとってのジャンプは

着地した際にバランスを崩す恐れから転倒のリスクが高まります。

 

なのでここでは、リスクの少ない方法をお伝えします。

 

 

【踵あげストン運動】

①    手すりや壁など両手をつくことができる場所で、足を肩幅に開いて立つ。

 

 

②踵を浮かす(つま先立ち)。

※踵は上げられるだけ上げます。

 

 

 

②    一気に踵をストン”と落とす。

ストン”と落とすことで頭まで振動が伝わってくるような感覚があれば大丈夫です。

 

 

 

④ ①~③を10回行う。

 

注意:立つことが難しい方、下肢や胸部腰部の圧迫骨折後、日が浅い方は控えてください。

 

この方法は、私が関わっている歩行困難な高齢者にとても有効でしたので

ぜひ実践していただければと思います。

 

また、認知症で会話が難しかった方が、実際、日常会話が出来るようになるなど

認知症予防・改善にも十分効果があると実感しています。

 

さらに踵をストンと落とした時の振動が骨に響くことで、骨粗鬆症予防にも効果があります。

(骨に重力がかかることで、骨は強くなるため)

 

 

 

まとめ

 

歩行の不安感から歩かなくなると、日常生活での動作レベルの低下だけでなく

認知症や骨粗鬆症のリスクも高まります。

 

ご紹介した簡単な運動で

介護を必要としない健康寿命を延ばすことができれば嬉しい限りです。

 

 

投稿者

川崎 玄樹(かわさき げんき)

一般社団法人日本施術マイスター養成協会認定猫背矯正マイスター®

『美しい姿勢スペシャリスト』認定講座講師

『高齢者の姿勢を整え、健康寿命を延ばす専門家』