身体を治す、ツボのお話

こんにちは。

一般社団法人日本施術マイスター養成協会代表理事の小林篤史です。

 

一般社団法人日本施術マイスター養成協会 小林篤史

一般社団法人日本施術マイスター養成協会 小林篤史

 

よく治療院の現場において患者様からツボ(経穴)の質問を受けます。

 

 

「腰が痛いときに、どのツボを押せばいいのですか?」

 

 

よく出てきそうな会話です。

 

 

ただここでお話ししたいのは、そのツボを押せば誰でも治るというものではないということです。

例えば腰痛だったら「委中(いちゅう)」という有名なツボが膝の裏にあります。

 

委中
ここを押すと腰だけでなく、下半身のだるさも抜けるので、私も自分で押すことがあります。

 

 

しかしこの部位を行なえば誰でもよくなるわけではありません。

 

この「委中」のツボだけでは改善しない方もいらっしゃるのです。

 

また「委中」に対して的確に押せないと、効果が出ないのです。

腰の痛み

 

よく患者様に私がお伝えすることとして、

 

 

「ツボは身体を治すボタンではない!」

 

 

という言葉があります。

ボタン

 

ここさえ押せば・・・というものはあまりなく、このツボの選び方と、押し方によって効果が出るか否かが全く変わってくるのです。

 

 

例えば私たちが取穴(ツボを選定して決める)ときに、重視することとして、

 

 

1、身体の状態

 

2、筋肉のバランス

 

 

があります。

 

 

1の場合です。

同じ腰痛でも、ギックリ腰と慢性の腰痛とでは、行なうことも変わってきます。

痛みの強い腰痛と、痛いというよりだるさの場合も異なりますよね。

腰痛と言っても、いろいろ種類があるのです。

 

 

それによってツボを使い分けます。

 

 

痛みの出ている部位を施術した方が良いパターンと、患部とは離れたツボを使用した方が良いパターンと、いろいろ分かれるのです。

 

 

2の場合だと、筋肉がストレッチされているのか、引き攣れているのかを診ます。

凝り固まっているときに、そのコリがどこまで繋がっているのかみて、患部(腰や肩など)とどう関係があるのか、これを判断していくのです。

 

 

押し方も、基本的に強く押しますが、強く押すと筋肉が緊張して効果が出ない部位もあります。

 

少しずつでも押している筋肉が緩んでくる感覚があるといいですね。

 

 

ちなみに当協会のマイスターの中には、ツボをつかって猫背を見極めたりする人もいます。

ツボって難しいのですが、使おうとすればいくらでも使えるのです。

 

 

ツボは万能ではないのですが、一つの判断基準や治療点として皆さんも活用してみてはいかがでしょうか?