猫背が原因で起こる症状

猫背は、物理的にみて正しい姿勢ではありません。
よって身体に負担がかかり、筋肉が固まってしまいます。
そうすると、ただ背中が丸まっているという見た目の問題のみならず、身体のさまざまな場所に悪い影響を及ぼします。
一見、猫背とは無関係の症状が、猫背の矯正で改善されることもあるのです。

肩こり
肩こり

猫背の姿勢により、頭の重みが前にかかるため、それを支えるために肩の筋肉を使います。この状態が常に続くことで、身体の負担が蓄積し筋肉が硬化してコリとなります。
肩こりというと、肩(僧帽筋)のイメージがありますが、実際首のコリを訴える方が多いのです。

腰痛
腰痛

猫背の場合、大半が骨盤のゆがみやズレが伴います。骨盤がゆがむことで腰椎に負担がかかり、筋肉が硬くなって痛みになるのです。
特に慢性化した腰痛は、常に腰の筋肉へのストレスが大きくなってくるのです。

頭痛
頭痛

頭痛の大半が「筋緊張性頭痛」といい、首のコリからくるものです。
首の筋肉は頭の重さを直に支えているので、その部分がこりやすくなりますが、このコリが蓄積してくると、痛みが後頭部やこめかみに派生することがあるのです。
これを関連痛と言います。
頭痛がある場合、発熱や脳の疾患の疑いがない場合は、筋肉のコリから来るケースが多いのです。

背中の痛み
背中の痛み

長く猫背の姿勢でいると、背骨に負担がかかり、背中の筋肉も硬くなっていきます。
起床時に背中が痛い方がいらっしゃいますが、たいてい猫背が原因です。

スポーツ障害
スポーツ障害

猫背になると、関節の動きが悪くなります。
特に肩や股関節については著明に現れます。
野球や水泳など肩関節をフルに使う種目では、競技力だけでなく、障害の要因になります。
また股関節が硬くなることで、腰や膝などにも負担がかかり、激しいスポーツにおいて傷めてしまうことがあります。

内臓系のトラブル
内臓系のトラブル

背中が丸まると胸郭が狭まり、その影響で内臓も圧迫されます。
よって肺・気管支などの呼吸器、心臓、肝臓・胆のう・胃などのみぞおち付近の臓器はもちろん、膀胱・子宮などの下腹部付近においても負担がかかります。

自律神経のトラブル
自律神経のトラブル

猫背の人は、自律神経の中枢は、間脳の視床下部にあります。
猫背になると頭が傾いたりズレたりするので、間脳の機能に異常が生じることがあります。
また背骨には「自律神経節」という自律神経の束があります。
猫背になると背骨の動きが硬くなる傾向があります。
よって自律神経にも影響が出ることがあります。
たいてい猫背で背中が硬い方は、「身体がだるい」とか「不眠」「疲労感」など自律神経にも影響が出ているケースが多いです。