私は日々高齢者の施術をしていますが、高齢者ほど呼吸の浅さが顕著に現れると実感しています。
呼吸が浅くなると疲れやすく、動くのが辛くなってしまいます。
でも、なぜ高齢者ほど呼吸が浅くなってしまうのでしょうか?
老化だからでしょうか?
いいえ・・・・
必ずしも老化だからではありません。
実際のところ、高齢者でも深い呼吸ができて元気に過ごされている方もいらっしゃいます。
では、何が1番の原因なんでしょうか?
それは・・・・
『猫背』なんです‼️
以下で詳しく書きます。
呼吸が浅くなる原因が猫背!?その理由とは!?
これには、ちゃんとした理由があるんです。
少し体感してみましょう。
下腹を出すように猫背を悪化させ、背中の丸みを増してみてください。
いかがでしょうか?
体感していただいて分かったと思いますが
猫背が悪化すればするほど呼吸が浅くなります。
それは、お腹の筋肉(腹直筋)と胸の筋肉(大胸筋)が縮こまるからなんです。
この姿勢が習慣化して、ガチッと固まってしまったらどうなると思いますか?
胸が開くことができないために、肋骨が広がらなくなってしまいます。
そうなると、肺も広がらなくなり呼吸を深く吸えなくなってしまうんです。
呼吸が浅くなれば、酸素をたくさん取り込めなくなりますね。
体内が酸欠になると脳や内臓などに悪影響が出るのは、想像がつくと思います。
では、どうすれば浅くなった呼吸を深い呼吸に変化させることができるのでしょうか?
高齢者の浅い呼吸に変化を起こす3つの解決策‼
高齢者の健康寿命を延ばす専門家として
私が実際に行なっていることをお伝えしますので、参考にしてみてくださいね。
1.お腹(腹直筋)のストレッチ
① 足を肩幅に開いて立ち、手は腰にあてる。
(*立位が厳しい方は、背もたれのある椅子に腰掛けてください。)
② 上体を後ろに反らして、お腹の筋肉を伸ばしてあげる。
お腹の筋肉が縮こまって固まってしまっていると、上体を反らすことが難しくなってきます。
胸を開き肋骨を広げるためは、必要なストレッチになってきます。
2.胸の筋肉(大胸筋)を緩める
① 緩めたい方の胸を広げるように、肩を開きます。
② 筋肉の線維に沿って、反対側の手指を当てて矢印の方向に流してあげます。
大胸筋は、胸骨・鎖骨・肋骨と腕(上腕骨)を繋ぐ筋肉です。
この筋肉が縮んで固まってしまうと、腕が前に引っ張られてしまい巻き肩になります。
体感していただくと分かると思いますが、この状態では呼吸を深く吸えないと思います。
浅い呼吸を深い呼吸に変化させるには
こちらの筋肉を緩めて巻き肩を改善することが重要になってきます。
3.両肩を広げるストレッチ
① 両足を肩幅に開きます。(立位が厳しい場合は、椅子に座ってでも構いません。)
②手のひらを外に返すように胸を開いてストレッチ。
2で胸の筋肉を緩めただけでは、正しい姿勢を意識できていません。
これでは、元の悪い姿勢に直ぐに戻ってしまうんです。
胸を広げてあげて、
『正しい姿勢はここですよ』
『これなら深呼吸できるよね?』
と、意識してもらうのがとても大切になってくるんです。
出来れば、鏡を見て行うと効果的です。
視覚からの情報は裏切りませんから。
正しい姿勢で深呼吸のくせをつける
正しい姿勢を意識するのは、とても大変です。
でも、習慣化してしまえば楽に呼吸ができるようになってきますよ。
以上のことから、高齢者の浅い呼吸を深い呼吸に変化させるためには
猫背の解決が不可欠なんですよ。
まとめ
今回お伝えした解決策はほんの一部ですが、とても簡単ですぐに取り組めると思います。
深い呼吸に変化させてあげるだけで、日常生活を楽しくしてくれます。
私が施術している95歳のおばあちゃんが、笑顔でおっしゃってくれているので間違いないです。
1人でも多くの高齢者の呼吸に変化が起き、笑顔が増え健康寿命が延びてくれると嬉しいですよね。
投稿者
川崎 玄輝(かわさき げんき)
一般社団法人日本施術マイスター養成協会認定猫背矯正マイスター®
『美しい姿勢スペシャリスト』認定講座講師