老後寝たきり予防必勝法は”人とのつながり”と”猫背改善”

 

老後は寝たきりになることなく、できるだけ元気に過ごしてほしい・・・

 

 

大切なご家族に対して

誰もが感じることではないでしょうか?

 

 

ちなみに、寝たきりの予防となると

みなさんならどんな事を考えますか?

 

 

もしかすると筋トレを積極的に行う必要があると考えている方は

多いのかもしれません。

 

 

もちろん、筋力や体力もとても重要になってきますからね。

 

 

ただ、老人ホームを中心として

およそ9年間高齢者の施術をおこなっている私は

積極的な筋トレはオススメしていません。

 

 

筋トレはおこなったとしても、最初から積極的に取り組まないということです。

 

 

なぜだと思いますか???

 

 

先に結論になってしまいますが・・・

 

 

老後の寝たきり予防の必勝法は、こちらです!!

 

 

 

 

 

『”人とのつながり”と”猫背改善”』!!

 

 

 

 

 

なぜ、このように結論づけることができるのか・・・

これから、一つひとつ詳しく説明していきますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1.”人とのつながり”が老後の寝たきりの予防になる理由

 

もちろん、寝たきりにならないためには

ある程度の筋トレなどをおこなっていく必要があります。

 

 

ですが、その前にまず優先すべきことがあるのです。

 

 

それが・・・

 

 

 

 

『”人とのつながり”』

 

 

 

 

私も、普段高齢者と接して実感しているのですが

ご家族などがよく会いに来てくれる方とそうでない方では

体力の低下に大きな違いがあります。

 

 

ご家族がよく会いに来られる方は

大病などでなければ、急激な体力の低下は見られません。

でも、あまりご家族が会いに来られない方は著しいのです。

 

 

スタスタ歩けていたのに、急に寝たきりになってしまった方を

私はこれまでにたくさん見てきました。

 

 

これに関して、興味深い情報がありますのでシェアさせていただきますね。

 

 

昨年の6月に放送されたものですが、このようなNHKの番組がありました。

 

 

参考:『ガッテン!』

 

〈タイトル〉

『筋肉&血管を強くする!世界が証明した“最強の寝たきり予防法”』

http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20180606/index.htm

 

 

 

上記のリンクにも記載されていますが

寝たきりの予防のためには、”人とのつながり”をつくることが重要とあります。

カリフォルニア大学の研究結果からも、明らかになっています。

 

 

日本の研究でも、「人とのつながり」が「運動」よりも

寝たきりの危険度を下げることが明らかになったと証明されているようですね。

 

 

また、イギリスでは孤独な方が急増しており

孤独問題解消のために、『孤独担当大臣』が設置されているほどです。

 

 

これについては、こちらの記事に載っていますので参考にさせていただきます。

 

 

参考:讀賣新聞(オンライン)

 

タイトル

『「孤独」に社会で向き合う英国、その背景とは』

https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/20180514-OYT8T50092/

 

 

 

 

こちらにも書かれていることを引用すると

孤独状態が慢性化すると

健康に害を及ぼし人とのコミュニケーションができなくなるところまで追い込まれてしまう

ということがわかっているとのことです。

 

 

以上のことから、高齢者の寝たきり予防には

“人とのつながり”がとても重要だと理解できたのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.”猫背改善”が老後の寝たきりの予防になる理由

 

 

先ほど、高齢者の寝たきり予防には”人とのつながり”が

とても重要になってくるとお伝えしました。

 

 

ただ・・・

私は、ここで立ち止まって考えてみました!

 

 

「”人とのつながり”だけで、本当に寝たきりの予防になるのか???」

 

 

なぜならば、寝たきりにならないためには

ある程度自分で動作ができる必要があるからです。

ベッドサイドに座ったり、立位保持をしたり、歩行したりなど。

 

 

寝たきりにならない日常生活を送るには、このような動作を必要とするわけです。

 

 

このような動作をする場合、猫背の状態で筋肉が硬くなってしまうと

スムーズにおこなうことができなくなります。

 

 

“人とのつながり”を持つだけでは

ガチガチに固まってしまった筋肉の柔軟性を取り戻して

猫背を改善することは正直難しいです。

 

 

それでは、ここで高齢者に多い猫背と

猫背が日常の動作にどのような影響を与えるのかを説明したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

高齢者の多くに見られる猫背とは?

 

 

 

高齢者に多い姿勢の特徴とは、上の画像のように骨盤がお尻側に倒れて

お尻が垂れてしまうタイプです。

 

 

骨盤の後ろに付いている太ももの裏の筋肉が短縮し

骨盤を下に引き下げてしまうことでこのような姿勢になります。

 

 

この姿勢を骨盤後傾位といいます。

 

 

この状態では、立ったり歩いたりするのに大切な

お尻の筋肉(大臀筋)が使えず衰えるので

お尻がペタッとなってしまうのも特徴です。

 

 

次に、このタイプの猫背の場合

日常の動作にどのような影響を与えるのかを説明します。

 

 

 

 

 

 

 

1.ベッドサイドでの座位保持が辛い!

 

 

 

 

骨盤後傾位の状態では、長時間ベッドサイドに座っていると辛くなります。

普通に座ろうとすると、重心が背中側にあるために『ゴロン』と後ろに倒れて

横になってしまいます。

 

 

後ろに倒れないように

重心をできるだけ前に持ってくるように座らなければいけないので

疲れるし辛くなるわけです。

 

 

結局、背もたれのある椅子に腰かけるようになるので

背もたれに頼って筋力も低下してしまうわけです。

 

 

座位保持に必要な最低限度の筋力が低下すると

寝たきりになるリスクも高まってしまうわけです。

 

 

 

 

 

 

 

2.尻もちをつきやすい!

 

 

 

骨盤後傾位の状態で椅子や車椅子から立とうとすると

先ほどの座位保持と同様に重心が背中側にあるため

真っすぐに立てずに尻もちをつきやすくなるのです。

 

 

高齢者になると骨ももろくなるため

ちょっと尻もちをついただけでも

腰椎圧迫骨折などを起こしてしまうので注意したいです!!

 

 

 

 

 

 

 

3.歩行時につまずきやすい!

 

 

 

 

骨盤後傾位の状態で立位や歩行をすると

バランスを取ろうとするので膝を曲げすにはいられません!

 

 

この状態で膝を伸ばす動作をすると

重心が背中側にあるためバランスが取れずに後ろに倒れてしまうのです。

 

 

また、骨盤が後傾し膝が曲がった状態では

歩行時にしっかりと足を出すことができません。

そのために、どうしてもつまずきやすくなるわけです。

 

 

高齢者が歩行時に転倒すると、大腿骨を骨折しやすいです。

 

 

こういったことからも

骨盤を整えてバランス良く歩行出来るようにしていきたいわけです。

 

 

 

今回は3つ例をあげましたが、ほんの一部です。

他にも、肺を圧迫し酸欠状態になったり

内臓下垂で消化不良を起こしたりなどのリスクもありますので

本当に注意したいところですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健康寿命を延ばす専門家オススメの高齢者の姿勢改善法をご紹介

 

 

 

 

先ほど、高齢者の多くに見られる姿勢は

骨盤が後ろに倒れてしまう骨盤後傾位タイプの猫背だとお伝えしました。

 

 

丸まってしまった背中や

腰や顔が前に出た状態をなんとかしたいところですが

まずは骨盤を整えてあげる必要があります。

 

 

後傾した骨盤を正しい位置に戻していければ

それに順応しようと

背中や腰の丸まりや前に出した顔も改善しやすくなります。

 

 

しっかりとした土台の上に安定した家は建ちますよね?

それと同じで、土台である骨盤を整えてあげることで

骨盤から上の腰や背中なども安定しやすくなるわけです。

 

 

今回は、私が普段おこなっている

骨盤後傾位を改善していくためのストレッチをご紹介させていただきますね。

 

 

骨盤が後傾する原因の1つに

太ももの裏の筋肉であるハムストリングの短縮があげられます。

 

 

骨盤のお尻側に付いているハムストリングは

短縮すると骨盤を下に引っ張ってしまいます!

 

 

そのために骨盤が後傾してしまうのです。

 

 

ちなみに、ハムストリングとは

大腿二頭筋(短頭+長頭)・半腱様筋・半膜様筋という

太ももの裏にある筋肉の総称です。

 

 

下の図を参照ください。

 

 

 

 

それでは、一緒にハムストリングのストレッチをして

骨盤を整えていきましょう。

 

 

 

 

【ハムストリングのストレッチ】

 

 

①イスに浅く座る。

 

②左足を前に出す。

*膝が出来るだけ曲がらないように。

 

③上体を前に倒す。

*背中を出来るだけまっすぐにした状態で、股関節から前傾させること。

 

④太ももの裏がストレッチされているのを感じながら10秒キープする。

 

⑤右側も同様におこなう。

 

 

3分ほどの動画でも説明してみましたので、ご覧ください。

 

https://youtu.be/q3IN_a6h5RQ

 

 

 

ガチガチに固まってしまったハムストリングは

その方の状態によっては直ぐに緩んでくれないことが多いです。

 

 

ストレッチを毎日行なって習慣にしていくことで

ガチガチだったハムストリングもちゃんと緩んでくれるようになります。

 

 

ぜひ、根気よく続けてみてくださいね。

 

 

 

以上の理由から、老後の寝たきり予防の必勝法

 

 

『”人とのつながり”と”猫背改善”』

 

 

姿勢を伸ばし健康寿命を延ばす専門家として、このような結論にいたりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

老後の寝たきり予防には、『人とのつながり”と”猫背改善”』だとお伝えしました。

どちらか1つが欠けてもダメです。

 

この2つは、両輪だと考えています。

まずは、人とのつながりを大切にして、その後に猫背を改善していけるのが理想的です。

 

今回は、高齢者の方に多い骨盤後傾位を改善する

ハムストリングのストレッチをご紹介しました。

 

イスに座ったままで出来ますので

介護施設等でもおこなっていただいて高齢者の寝たきり予防になれば嬉しいです。

 

また、直接姿勢改善のストレッチを対面で学びたいという方は

こちらのワークショップにも参加してみてくださいね。

 

 

【美しい姿勢づくりワークショップ】

https://jmtta.org/beautiful-posture/

 

 

わずか60分で、自分で姿勢を整えるようになりますよ。

 

 

 

投稿者

川﨑 玄輝(かわさき げんき)

 

一般社団法人日本施術マイスター養成協会認定猫背矯正マイスター®

『美しい姿勢スペシャリスト』認定講座講師