顔の歪みを改善したいなら顔へのアプローチを一旦やめましょう

 

鏡に写る自分の顔をよ~く見ると、目の高さが違っていたりなど

顔の歪みに気づくことがありませんか?

 

 

顔の歪みを改善するため一般的に言われるのは、表情筋や頭皮をほぐしていく方法ですね。

確かに、凝り固まっている筋肉をほぐしてあげることで、歪みは一時的に改善します。

 

 

でも・・・

筋肉をほぐしてあげて、歪みを改善したとしても、

また同じように顔が歪んでくることをご存知でしょうか?

 

 

そもそも、なぜ顔が歪んでくるのかを考える必要があるわけです。

 

 

もちろん、脳梗塞や顔面神経麻痺等の疾患が原因で起こることも考えられます。

 

 

ただ、こういった疾患ではないにも関わらず、顔が歪んでしまうのは、

実は『あること』が原因なのです。

 

 

この根本原因を取り除いていければ、顔の筋肉をほぐして歪みを改善したときに、

良い状態をキープできるようになってきます。

 

 

先に結論になりますが、疾患でなかった場合の、顔の歪みの原因は・・・

 

 

 

 

『姿勢の歪み』です!!

 

 

 

 

顔の歪みの改善自体には、顔へのアプローチは必要ですが、

その前に姿勢そのものを整えて土台をつくっていく必要があるです。

 

 

今回のブログを最後まで読んでいただくことで、

【顔の歪みを改善したいなら顔へのアプローチを一旦やめましょう】

というタイトルの意味が分かり、腑に落ちるはずですよ。

 

 

それでは、詳しく説明していきますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姿勢が顔の歪みをつくってしまう流れとは?

 

すぐに顔の歪みを直接アプローチしたくなるのですが、

目の高さなどが変わってくるのって、実は最後の方なのです!

 

 

どういう事なのか?

これから、顔が歪んでいく過程について説明していきますね。

 

 

 

 

 

1.骨盤が歪む

 

日常生活において、悪い姿勢が当たり前になってしまうと

その悪い姿勢に順応しようと、骨盤は歪んできます。

 

 

歪みの例をあげますと、『骨盤前傾位』『骨盤後傾位』があります。

ここで『骨盤前傾位』と『骨盤後傾位』について説明しますね。

 

 

 

『骨盤前傾位』とは?

 

 

 

画像のように、骨盤が前に倒れてしまい反り腰になるタイプ

『骨盤前傾位』と言います。

 

 

これは、太ももの前側の筋肉である大腿四頭筋やお腹の深部にある

腸腰筋が短縮することが原因で起こります。

 

 

 

『骨盤後傾位』とは?

 

 

 

画像のように、骨盤が後ろ側に倒れてしまい、お尻が垂れているように見えるタイプ

『骨盤後傾位』と言います。

 

 

これは、太ももの後ろ側の筋肉である

ハムストリングスが短縮することが原因で起きるのが特徴です。

 

 

*ハムストリングスとは?
大腿二頭筋(長頭・短頭)と半腱様筋と半膜様筋の総称のこと。

 

 

骨盤が前傾したり後傾したりする事が、上半身に悪影響を与えます。

どのような悪影響を与えていくのか、次に見ていきましょう。

 

 

 

 

 

 

2.背中が丸くなり肩が前に巻き込む

 

骨盤前傾位や骨盤後傾位になってしまう事で、

バランスを取ろうと自然と背中を丸めて肩を前に出す姿勢になります。

 

 

骨盤前傾位だと・・・

 

 

 

反り腰になるのですが、腰を反らせたまま背中を丸めなかったら、

どうなると思いますか???

 

 

上体が後ろに倒れて、重心も背中側に移るため、

バランスが取れずに後ろに倒れてしまいます。

 

 

骨盤後傾位の場合も同じです。

 

 

骨盤が後傾してお尻の位置が下がると同時に、腰も丸くなります。

 

 

この状態で背中を丸めずに伸ばす姿勢を取ろうとすると、

上体が後ろに倒れて転倒してしまいますね。

 

 

だから、骨盤前傾位や後傾位だと、背中が丸くなり肩が前に巻き込む姿勢になるわけです。

ひどい背中の痛みや肩こりの原因でもあるので、注意したいですね。

 

 

 

 

 

3.顔を前に出す姿勢になる

 

背中が丸くなり肩が前に巻き込む事で、顔の位置にも影響が出てきます。

 

 

骨盤前傾位で背中が丸くなってしまったパターンですと、

顔を前に出すというよりは、顎が上がった姿勢になるという表現が正しいかもしれませんね。

 

 

このパターンですと、

尻もちをつかないように顔を前に出してバランスをとる姿勢になるわけです。

 

 

 

 

 

4.上体が右に傾き左に回旋する

 

次に、人の身体は上体が右に傾き左に回旋するという習性があります。

 

 

特に右利きの人が右手を酷使することで、このようになりやすいのです。

ここでは、上体を右に傾けて左に回旋しやすいということだけ、

頭に入れておいていただければと思います。

 

 

 

 

 

5.顔が右に傾き左に回旋する

 

上体が右に傾き左に回旋することで、

顔自体もその流れで、右に傾き左に回旋するようになります。

 

 

顔が右に傾いた状態では、右目も下になりますよね?

こうした状況が日常的になることで、顔の形にも影響が出てきます。

 

 

 

 

6.目線を合わせようとして顔が歪んでくる

 

顔を右に傾けて左に回旋した状態で、物を見たり会話をしたりすることが習慣になれば、

目の位置などはそれに順応しようとします。

 

 

顔が右に傾いた状態で、目線を前に向けようとすることで、

右目は上に上がっていこうとします。

 

 

顔を左に回旋した状態で、目線を前に向けようとすることで、

目の位置を右に持っていこうとしていきます!

 

 

以上の理由から、顔だけを一生懸命にアプローチしたとしても、

まずは骨盤などを整えていかない限り、顔の歪みも元に戻ってしまうわけです。

 

 

そこで、今回は顔の歪みを改善していくための姿勢の土台をつくるために、

ご自宅でできる簡単なセルフケア4つご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

顔の歪みを根本改善する4つの簡単セルフケア

 

 

骨盤を整えるストレッチ

今回は骨盤前傾位と後傾位を改善していくストレッチを、それぞれ1つずつご紹介しますね。

 

 

 

【骨盤前傾位改善のストレッチ】

 先ほど、骨盤前傾は大腿四頭筋と腸腰筋の短縮が原因だとお伝えしました。

大腿四頭筋と腸腰筋の短縮を改善するストレッチをおこなっていくことで、

骨盤の前傾は改善してきます。

 

 

こちらのストレッチを習慣にしましょう。

 

 

 

 

 

①右足を大きく前に出し左膝を床につけた状態で、上体は真っ直ぐな姿勢で準備する。

 

②上体を真っ直ぐにしたまま、前に体重移動させる。

 

③左側の太ももの前側から股関節が伸びているのを感じた状態で、10秒キープする。

 

④反対側も同様におこなう。

 

 

動画でもお伝えしているので、あわせてご覧ください。

https://youtu.be/_CYi86F90XI

 

 

 

 

【骨盤後傾位改善のストレッチ】

骨盤後傾位は、太ももの裏の筋肉であるハムストリングスが原因だと、先ほどお伝えしました。

 

 

今からご紹介するハムストリングスのストレッチをおこなっていくことで、

骨盤も理想的な位置に戻ってきますので、是非習慣にしてみてくださいね。

 

 

 

①イスに浅く座る。

 

②左足を前に出す。

 *膝ができるだけ曲がらないように。

 

③上体を前に倒す。

*背中をできるだけまっすぐにした状態で、股関節から前傾させること。

 

④太ももの裏がストレッチされているのを感じながら10秒キープする。

 

⑤右側も同様に行う。

 

 

3分ほどの動画でも説明しましたので、ご覧ください。

https://youtu.be/q3IN_a6h5RQ

 

 

 

 

 

大胸筋のストレッチ

 

 

肩が前に巻き込んでしまうのは、大胸筋の短縮が大きく関与しています。

 

 

大胸筋をしっかりとストレッチしていくことで、巻き肩も改善してきますので、

次のストレッチをご紹介しますね。

 

 

 

1.壁を横にして、立位で準備する。

 

 

2.右肘を90度に曲げて肩の高さまで上げて、手のひらから肘を壁につける。

 

 

3.左足を一歩前に出して、左の胸を壁に近づけていく。

*画像では見やすくするように、左胸を付ける壁はありません。

 

 

4.右の胸がストレッチされているのを感じたら、そのまま10秒ストレッチ。

 

 

5.反対側も同様におこなう。

 

 

 

こちらのストレッチに関しても、動画でも説明してみましたので、参考になさってください。

 

*月に2回の『美しい姿勢づくりワークショップ』の一コマです。

https://youtu.be/_nkzLEXNYz8

 

 

実際におこなってみると、ストレッチ後は前に巻き込んだ肩が外に広がり、

背中も楽になっているのが体感できるはずですよ!!

 

 

 

 

 

顔出し引っ込み運動

 

最後に、顔を前に出した状態を改善していくセルフケアをご紹介しますね。

 

 

 

①前に出た顔をさらに前に出す。

※ポイント 顎を上げないこと

 

 

 

 

②顔を後ろに引く

※ポイント

 ・顎を上げたり引きすぎないこと

 ・首の真上に頭を乗せることをイメージして行うこと

 

 

 

③「①②」を1セットで、ゆっくり10回おこなう

 

 

 

もしかすると、感のいい方はこの運動に疑問を感じたかもしれません。

「なぜ、前に出ている顔をさらに前に出すのか?」

 

 

 

普通に考えると、前に出た顔をさらに出すと、

顔出し猫背がもっと悪化すると思いますよね?

 

 

 

ただ、この顔を前に出すという運動には、

固まってしまった首回りの筋肉をストレッチして緩める効果があります。

 

 

 

そうすることで、②の顔を後ろに引く運動がスムーズにおこなえるのです。

 

 

 

最後は必ず、②の「顔を後ろに引く」で終わるようにしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

顔の歪みを整えていくためには、表情筋などを直接アプローチしていくことは必要です。

でも、それだけでは普段の姿勢に引き戻されるように、顔も同じように歪みが出てきてしまいます!

 

根本的に改善していくためには、骨盤含めて身体全体の姿勢を整えていくことが、とても大切なのです。

 

是非、今回ご紹介したセルフケアを実践してみてくださいね。

 

 

 

 

投稿者

川﨑 玄輝(かわさき げんき)

 

 

一般社団法人日本施術マイスター養成協会認定猫背矯正マイスター®

『美しい姿勢スペシャリスト』認定講座講師