新型コロナウイルスの影響で、緊急事態宣言が解除されたとはいえ、第2波や第3波への不安や警戒心から、外出を控えて運動不足の方が多いようです。
もちろん65歳以上の高齢者も例外ではありません。
後ほどご紹介しますが、国立長寿医療研究センターによる調査結果によると、新型コロナウイルスの影響で高齢者の運動量は3割も減少しています。
高齢者の運動不足は、 今後要介護者の増加に直結すると考えています。
そこで今回は、高齢者の運動不足を解消し、要介護予防する方法についてご紹介させて頂きますね。
私が普段高齢者に行っていただいているもので、ご自宅でも簡単にできるセルフケアです。
しっかりと行なっていけば運動不足分の3割増は十分に目指せると考えていますので、最後までご覧くださいね。
その前に調査結果をご覧ください。
コロナウィルスの影響で高齢者の運動量が3割減少?!
国立長寿医療研究センターによると、コロナウイルスが高齢者に与えた影響について、このように公表しています。
参考:感染予防と身体活動(国立長寿医療研究センター)
https://www.ncgg.go.jp/hospital/documents/kansenyobo.pdf
より分かりやすくご覧いただくために、上の画像を拡大しながら見ていきましょう!
調査方法としては、東京、 神奈川、埼玉、愛知、 大阪、兵庫、福岡に在住の65歳から84歳の高齢者1600名に対して、インターネットによる調査を行ったようです。
この調査結果を見ると、高齢者の一週間あたりの身体活動時間はおよそ60分(3割程)も減少していたことがわかります。
運動が継続できずに、運動量が減少している方がとても多くて、新型コロナウイルスの終息後には介護を受ける高齢者が増加する可能性が十分にあるとされています。
要介護者の増加は、姿勢から健康寿命延ばす専門家としてのわたしも一番心配していることです。
運動量の減少から足腰の筋力の減少は顕著に現れます。
すると歩行も難しくなります。
歩行時の転倒骨折のリスクも高くなるので注意したいところですね。
転倒骨折のリスクも高まれば、寝たきりになり要介護者が増加してしまうことも想像できるのではないでしょうか???
そこで・・・
早速、高齢者の運動不足を解消し、転倒骨折予防・要介護予防のためのセルフケアをご紹介させてください。
姿勢から健康寿命伸ばす専門家として、高齢者を専門に施術をしている私だからこそお伝えできるセルフケアですので、ご自身だけではなく大切なご家族にもシェアしてあげると喜ばれると思います。
高齢者が無理なく健康的に行える6つのセルフケアをご紹介
先ほどの国立長寿医療研究センターの調査結果からもわかるように、今回の新型コロナウイルスの影響で高齢者の運動量が3割も減少しています。
高齢者の運動量3割減というのは、1週間の運動量がおよそ60分減少したことに値します。
これは1日に8~9分の運動量が足りないということになりますね。
ただ、 運動不足だからといって、焦って闇雲に運動をすれば良いというわけでもありません。
ここで無理をしすぎると、ケガのリスクが高まってしまいます。
怪我をすると、さらに運動量が減少してしまいますよね。
例えば無理をし過ぎたことで転倒し、足を骨折してしまった場合、寝たきりや要介護のリスクも高まります。
こうなってくると、良いと思って行なっている運動が逆効果になってしまいますよね。
でも安心してください。
今回ご紹介するセルフケアは、怪我のリスクもほとんどなく、安心安全にできる方法です。
これから6つのセルフケアをご紹介しますが、1つのセルフケアは僅か1~2分もあれば終わります。
6つを毎日の習慣にしていただければ、1日10分1週間で70分の運動量になりますから、3割減の運動量を十分にカバーできてしまいますよ!
それではひとつずつご紹介します。
一つひとつの動作を解かりやすくするために動画で説明しますね。
ジャンプ運動!!
まず最初にご紹介するのは、『ジャンプ』です!
高齢者にジャンプをさせて大丈夫なのかと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、高く飛ばずにその場で軽くジャンプをするだけのものです。
年を重ねてくると、 どうしても足の裏の感覚が鈍くなってきます。
すると、歩行時や運動時にふらつきやすくなってしまいますから、転倒骨折のリスクが高まるわけです。
今回ご紹介したジャンプを行うことで、足の裏全体に刺激が入りますので感覚を敏感にしてくれます。
足の裏の感覚が敏感になれば、つまずきそうになった時でも無意識に体が反応し、転倒リスクを回避できますので、是非行ってみてください。
それでは、こちらの動画をご覧くださいね。
かかと上げストン運動!!
先ほどご紹介したジャンプが、 ふらつきやすいなどお身体の状態などで難しい方もいらっしゃるかと思います。
そういった方のために、より安心安全に足の裏を刺激する方法をご紹介しますね。
その方法とは、『かかと上げストン』です。
体のふらつきなどを避けるために、壁などに手をついてバランスを取った状態で行います。
その状態で、かかとをできるだけ上げてつま先立ちになります。
つま先立ちから一気にかかとを床にストンとおろす運動になります。
より分かりやすく説明するために、動画をとりましたので、こちらをご覧くださいね。
デッドリフト!!
次にご紹介するのが、『デッドリフト』です。
スポーツジムなどで運動をされている方はご存知かもしれませんね。
腰や足の筋肉を鍛えるのにとても効果的な方法です。
本来はダンベルなどの重りを利用してより体に負荷をかけながら行うのですが、より安心安全に行えるようにダンベルなどを持たず手ぶらで行う方法を紹介しますね。
こちらのデッドリフトで、足腰を鍛えて転倒しない体を作っていきましょう!!
動画で説明しましたので、こちらをご覧ください。
椅子スクワット
次にご紹介するのが『スクワット運動』です。
こちらの運動も、スポーツジムなどに行かれている方は体に負荷をかけて行なっているかと思います。
歩行の安定に必要なお尻の筋肉を鍛える運動です。
今回は転倒防止などのために、 椅子に座ったまま行うスクワットをご紹介しますね。
なぜお尻の筋肉を鍛える必要があるのかと言うと、高齢者になるとお尻の筋力が低下して骨盤が後ろに倒れる骨盤後傾位になるからです。
骨盤後傾位とはこのような姿勢です。
是非、この骨盤後傾位の姿勢になって歩いてみてください。
歩いてみるとわかるかと思いますが、この姿勢では、大きな歩幅でしっかりと歩くことができません。
そうなってくると、つまずきやすくなります。
つまずきやすければ、転倒骨折リスクも高まるわけですね。
転倒骨折リスクをなくすためにも、こちらの椅子を使ったスクワットを習慣にしていきましょう。
正しい姿勢で行うことでより効果的にお尻の筋肉を鍛えることができます。
こちらに関しても、動画を撮りましたのでご覧くださいね。
椅子片足上げ運動
次にご紹介するのが、『椅子片足上げ運動』です。
名前の通り、椅子に座ったまま片足ずつあげる運動です。
日常生活において、立っていたり歩いていたりする時に、お腹に力が入らないという方がいらっしゃいます。
腹筋に力が入らないと立位もしっかり取れないですし、歩行も安定しなくなります。
椅子に座ったまま行えますので、行なっていきましょうね。
動画でご紹介しますので、こちらをご覧ください。
骨盤振り運動
最後にご紹介するのは、『骨盤振り運動』です。
年を重ねてくると、骨盤周りの筋肉がガチガチに固まってきます。
骨盤が柔軟に動いてくれないと、骨盤についている股関節も柔軟に動いてくれません。
股関節が硬ければ、 歩行もスムーズに行えなくなります。
今回ご紹介する骨盤振り運動で、ガチガチに固まった骨盤を柔軟にしていきましょう。
それでは、こちらの動画をご覧くださいね。
まとめ
コロナウイルスで外出自粛をされている方が多いかと思います。
若い方に比べて高齢者の運動不足は、身体の機能を急激に低下させてしまいます。
高齢者の施術を専門に行ってきたわたしは、身体の機能が急激に低下した高齢者を、たくさん見てきました。
今回は、ご自宅で簡単に行えるセルフケアを6つご紹介しました。
しっかりと行なっていけば、3割減の運動量も十分に 補えます。
すぐに取り組めるものから行なっていただいて、要介護にならないための健康的な身体を作っていただけたらと思います。
今回のブログが、少しでも健康のお役に立てると嬉しいです。
投稿者
川﨑 玄輝(かわさき げんき)
一般社団法人日本施術マイスター養成協会認定猫背矯正マイスター®
『美しい姿勢スペシャリスト』認定講座講師