元気な高齢者には歌が不可欠!歌の効果を最大限UPする方法

 

高齢者が元気で過ごす方法をインターネット調べてみると、いろいろなものがあるようです。

 

 

その方法の1つに『歌』があげられます。

 

 

私は普段、老人ホームに訪問して施術をしていますが

施設内のイベントなどで歌を唄っている光景を目にすることが多いです。

 

 

 

そんな中、歌に参加されている方を見ていると、あることに気づかされます。

元気な声を出して唄う方もいれば、声がうまく出せずに消極的な方もいるのです。

 

 

この違いは何でしょう???

 

 

そこで、今回は高齢者が元気に過ごしていくためにも

歌の効果を最大限UPさせる方法についてご紹介することにします。

 

 

とは言っても、わたしは発声のスペシャリストではないので

正しい発声法は伝授できません。

猫背矯正マイスター®としての観点から、今回はご紹介させてくださいね。

 

 

 

 

先に結論になりますが、

高齢者が元気に過ごすための歌の効果を最大限にUPする方法とは?

 

 

 

それは・・・

 

 

 

『姿勢を整えてあげること!!』

 

 

 

言い方を変えると

『姿勢を整えて唄う準備をすること!!』

 

 

 

 何をするにも準備が必要ですよね? 例えば・・・

仕事に行く前には、その日必要なものを準備しますよね。

スポーツをする前には、ケガをしないように準備運動をしたり。

 

 

これらと同じことだと思ってくださいね。

 

 

唄うときも、いきなり・・・は上手くいかないのです。

準備なしでは声がうまく出せなかったり、呼吸が苦しくなってしまうわけです。

 

 

そうならないためにも、姿勢を整えて唄える準備をする必要があります。

 

 

では、どのようにするのか?

これから、詳しく説明しますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜ歌が高齢者を元気にするのか?!

 

 

まずは、高齢者にかかわらず

歌を唄うことでどんな効果があるのか?

理解する必要がありますよね。

 

 

意識して唄うことができると元気や健康につながりやすいからです。

 

 

インターネットで調べてみると、歌の効果について書かれていたページがありましたので

こちらを参考にさせていただきますね。

 

 

参考  【LessQ】

 

https://lessq.jp/column/834

 

 

こちらに書かれている内容をあげさせていただきます。

*以下同ホームページ引用

 

 

 

 

1.ストレス解消

 

歌を唄って日頃のストレスを発散する、というのは聞いたことがあると思います。

なぜ唄うことでストレスを解消できるのか?

それは呼吸と神経には深い関係があるからです。

 

歌を唄うことで、呼吸はいつもより深く、少なくなります。

すると、リラックス時に働く自律神経の副交感神経が働きます。

 

副交感神経が優位に働くと

体や気持ちがリラックスした状態になり精神的な安定をもたらすのです。

その上、気持ちを込めて唄うと心の中にたまっている感情を浄化するとも言われています。

 

 

 

 

2.脳の活性化

 

唄うことは実は頭をよく使う運動と言えます。

歌詞を覚えるときは「左脳」を使い

メロディーやリズムを感じているときは「右脳」が刺激を受けますが

唄っているときは両方の脳が刺激を受けるのです。

 

また、歌詞を覚えようとするときに記憶や学習に関係している神経伝達物質や

アセチルコリンの分泌が促進されます。

 

気持ちを込めて唄うことによって

普段の生活の中では経験することができない熱い思いや悲しい気持ちを疑似体験し

感情表現が豊かになり脳に刺激を与えることができます。

 

さらに、若返りホルモンや性腺刺激ホルモンなどが分泌され

認知症の防止や美肌効果も期待できるのです。

 

好きな音楽を聴くだけでも脳の活性化につながると言われていますが

唄うことはさらなる効果を引き起こすのです。

 

 

 

 

3.免疫力をアップさせる

 

唄うことが免疫力アップにつながるの?と驚く人は多いでしょう。

実はうことによって唾液が多く分泌されます。

 

するとのどの潤いを保つことができ

ウイルスや細菌が体内に侵入しにくくなる状態を作ることができます

唾液が多く分泌されることによって、口臭予防や虫歯予防にも効果があります。

 

また、唄うことによってストレスを解消できることは上記でもご説明していますが

ストレスが減ることによって幸せホルモンが分泌されそこから免疫力アップにつながるのです。

 

 

 

 

4.小顔効果

 

歌を唄っているときに使っているところはどこだと思いますか?

唄うときに使われる筋肉は口輪筋だけではありません。

 

頬筋、眼輪筋など顔全体の筋肉を使うので、小顔効果やアンチエイジング効果も期待大です。

顔全体を動かせば動かすほど得られる効果は大きいので

唄うときは大きく口を開けるのがポイントです。

 

 

 

 

5.消化機能、高血圧の改善

 

唄うことによって今まで悩んでいたことが改善される効果もあります。

 

高血圧は認知症を引き起こす原因になることがありますが

唄うことによって精神的に安定することができなおかつ血圧を正常化する効果があります。

 

また、お腹から声を出して唄うと自然に腹式呼吸になります。

すると、横隔膜がよく動きお腹の中の圧も上がります。

そのため胃腸が刺激を受けてその働きを活発にしてくれます。

 

さらに腹式呼吸によって内臓が刺激されると血行がよくなるので

冷え性を軽減する効果も期待できます。

 

また、横隔膜が動くことで腹筋が鍛えられ、腰痛も改善されます。

*ここまでが引用

 

 

 

このように書かれています。

 

つまり、高齢者にかかわらず

歌を唄うことが健康にとって欠かせないということが理解できますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高齢者の自分の声に対する悩みとは?

 

 

ここでは、私が日頃、高齢者の方から耳にする悩みをあげてみたいと思います。

 

 

1.大きな声が出せない

 

2.声が小さくて細い

 

3.声が低く高い声を出せない

 

4.声がかすれる

 

5.ガラガラ声である

 

6.そもそも声を出すこと自体が、酸欠状態で苦しい

 

 

こういった声に対する悩みを聞くことが多いです。

実は、これらには、姿勢が大きく関与しているのをご存知でしょうか?

 

 

それでは、次に姿勢について見ていきましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高齢者の姿勢とは?

 

 

最初にもお話しましたが、私は普段、高齢者の施術をしています。

そのほとんどが85歳以上の方です!

 

 

日々施術をしながら姿勢を見ていると、あることに気づきます。

 

 

それは、高齢者特有の姿勢があるということです。

その姿勢とは、こちらです。

 

 

どういった姿勢なのかこれから説明していきますので

上の画像の矢印と照らし合わせながら読み進めてください。

 

 

 

【高齢者に見られる姿勢】

 

 1.顔を前に出してしまっている

 

2.肩が前に巻き込んでいる

 

3.お尻が後ろに倒れてしまっている

 

4.肋骨が落ちこんでしまう

 

 

高齢者の多くは、このような姿勢になっています。

一度、ご自身の姿勢やご家族の姿勢を鏡をみながらチェックしてみると良いですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜこの姿勢だとうまく唄えないのか?

 

高齢者に多い姿勢の特徴についてお伝えしましたが

そうした姿勢だと、うまく唄えない・・・

その理由について見ていきましょう。

 

 

もう一度同じ画像を見ながら、読み進めてください。

 

 

 1.顔が前に出るとどうなる?

 

顔が前に出るということは、首も前に出てしまいます。

この状態では、気道を開くことが難しくなります。

気道を開けなければ、声も出しづらくなります。

 

 

 

2.肩が前に巻き込んでしまうとどうなる?

 

肩が前に巻き込んでしまうと、胸を張ることができなくなります。

胸が張れなければ、肺も広げられずに多くの酸素を取り込めません。

呼吸しづらくなるので、唄う時に苦しくなってしまうわけです。

 

 

 

3.お尻が後ろに倒れるとどうなる?

 

常にお尻が後ろに倒れた状態でいると、腹筋がガチガチに固まってきます。

この状態では腹式呼吸もできませんから、勢い良く一気に声を出すことも難しくなります。

すると唄うときの声も弱く細くなってしまうわけです。

 

 

 

4.肋骨が落ち込むとどうなる?

 

お尻が後ろに倒れて肩が前に巻き込むと、肋骨は下方、腹部へ落ち込みます。

この状態では、肺も横隔膜も圧迫されてしまいます。

しっかりとした呼吸が出来なくて酸欠状態になりますから

唄おうとしても直ぐに疲れて苦しくなってしまうわけですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

唄うときの正しい姿勢とは?

 

では、うまく唄うための正しい姿勢とはどういう姿勢なのでしょうか?

 

 

今回は、ベリーメリーミュージックスクールという音楽の専門学校のホームページ

正しい姿勢について書かれていましたので、こちらを参考にさせていただきます。

 

 

*参考

 

【歌う時の姿勢について(ベリーメリーミュージックスクール)】

 

https://www.vmms.jp/on_posture_when_singing/

 

 

 

こちらのページには、唄うときの理想的な姿勢として、次のように書かれています。

 

 

*画像も同リンクを参考にさせていただきます。

 

 

1、あばら骨を持ち上げるつもりで立つ

 

 

2、大殿筋を引き締め腰を引かない

 

 

3、丹田を意識する

 

「良い声のための姿勢には、まず1と2に気をつけてください。

そして、1と2に慣れてきたら、3の丹田を意識してみましょう。」

 

 

このようにあります。

 

 

姿勢の専門家としては、納得する姿勢であり

やっぱり唄うためには理想的と感じます。

 

 

実は歌を唄うことに限らず

日常生活においても一番身体に負担がかからない姿勢なのですよ。

 

 

上記の1〜3について、これだけでは理解しづらいかもしれません。

ひとつひとつできるだけ分かりやすく解説していきますね。

 

 

 

 

 

 

1、あばら骨を持ち上げるつもりで立つとは

 

あばら骨とは、肋骨のことですね。

 

 

先ほどの高齢者に多い姿勢で、このようにお伝えしました。

『肋骨が落ち込んでしまう』と。

 

 

この状態では、肋骨が広がらない状態です。

肋骨が広がらないとなれば、肋骨の中にある肺はどうなると思いますか?

 

 

先ほど説明したように、肺は十分に広がることができないわけです。

肺が広がらなければ、しっかりと息を吸えません。

 

 

息が吸えなければ、どうでしょうか。

吸えない分、吐く量も少なくなりますよね?

 

 

吐く息が少ない=声が出にくい

このような方程式が出来上がります。

 

 

だから、あばら骨(肋骨)を持ち上げるつもりで立つという姿勢が重要になるわけですね。

 

 

 

 

 

 

2、大殿筋を引き締め腰を引かないとは?

 

高齢者に多い姿勢として、お尻が垂れているとお話しました。

 

 

これは骨盤が後ろに倒れているのですが(骨盤後傾と言います)

お尻の中で最も大きな筋肉である大臀筋の筋力低下が原因です。

 

 

この骨盤位ですと、上半身がバランスを取ろうとさらに背中を丸めてしまうので

肋骨を広げることができなくなります。

 

 

この場合、骨盤の下にある骨盤底筋を意識すると骨盤が整いやすくなります。

「大殿筋を引き締め腰を引かない」とは、「お尻の穴(肛門)を締めること」

骨盤を整えてあげる効果を期待しているわけですね。

 

 

 

 

 

 

3、丹田を意識するとは?

 

「丹田(たんでん)」という言葉を聞いたことがある方は多いかもしれません。

丹田とはこちらです。

 

*参考  【NAVERまとめ】より

 

https://matome.naver.jp/odai/2138328000082130501/2138328278983363303

 

 

*上記動画も同サイト参照

 

 

NAVERまとめサイトによりますと

丹田はおへそ(お臍)のした3寸あたりに位置するものです。

3寸とは、約5㎝に値します。

 

 

 

ここで丹田を意識するとありますが、どう意識すれば良いのでしょう?

 

 

でも、あまり難しく考えないでください。

先ほどの大臀筋を引き締める

つまりお尻の穴(肛門)を締めるように骨盤を整えられれば大丈夫です。

 

 

なぜなら、骨盤が正しい位置にあれば、自然と丹田に力が入るからです。

 

 

丹田に力を入れることができれば、腹圧が上がります。

腹圧が上がれば、息を『ハッ!!』と強く吐くことができます。

 

 

息を『ハッ!!』と吐くことができれば

それとともに声を大きく出せるというのが想像できるのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

唄うための正しい姿勢をつくる方法!

 

ここまで読んでいただいて、高齢者に多い姿勢についても

唄うための正しい理想的な姿勢についてもご理解いただけましたか?

 

 

それでは、最後に姿勢の専門家として

自分で姿勢を整えていく方法をお伝えしていきますね。

 

 

これからお伝えするエクササイズを習慣にして

唄うための理想的な姿勢を準備していきましょう。

 

 

今回は2つのエクササイズをお伝えします。

簡単に取り組めるものですので、早速一緒にやってみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

骨盤後傾改善のストレッチ

 

お尻の位置が下がってしまう骨盤後傾位ですが

先ほどお尻の筋肉である大殿筋の筋力低下が原因だとお伝えしましたね。

 

 

それ以外に太ももの裏の筋肉(総称してハムストリングと言います)が

短縮することが原因の1つとしてあげられます。

 

 

*ハムストリングとは?

大腿二頭筋と半腱様筋、半膜様筋をまとめた総称です。

下の画像を参照ください。

 

 

 

ということは・・・

骨盤の後傾を改善するには、短縮したハムストリングを緩めてあげる必要があるわけです。

 

 

ハムストリングをしっかりと緩めて行けば、骨盤も理想的な位置に戻ってきます。

それでは、わたしが普段クライアントにおこなっていただいているストレッチをご紹介しますね。

 

 

 

【ハムストリングのストレッチ】

 

 

 

①椅子に座る

※両足が床に着くサイズの椅子を用意

両足が床につかないと、ストレッチ時にバランスを崩してしまいます。

 

②片脚を前に出す

※この時、前に出した脚の膝はできるだけ曲げないこと。

膝が曲がった状態では、ハムストリングを効果的にストレッチできないからです。

 

③上体を前に曲げる

※背中を丸めるのではなく、背筋は伸ばしたまま股関節から上体を曲げていきます。

背中を丸めてしまうと、ハムストリングへのストレッチ効果が半減してしまいます。

 

④以上を左右共に10秒ずつストレッチ

※怪我の原因になりますので、勢いよく反動をつけずに行います。

太ももの裏の筋肉が伸びている感覚があれば十分です。

 

 

 

 

 

 

肋骨を広げる運動

 

先ほどの高齢者に多い姿勢で、肋骨が落ち込むというものがありましたね。

ここでは、落ち込んだ肋骨を広げていくエクササイズをご紹介しますね。

 

 

このエクササイズをおこなうことで、肺も広がるようになり

呼吸も深く吸えるようになってきます。

 

 

しっかりと深呼吸できれば、酸欠しづらくなります。

唄うことに苦しさを感じなくなってきますよ。

 

 

 

 

【胸骨持ち上げ運動】

 

胸骨とは、左右の肋骨をつなぐ骨です。

 

 

上の画像のピンク色のぺんの位置が、胸骨に当たります。

この胸骨をしっかり動かしてあげることで、胸骨に付いている肋骨を広げることができます。

 

 

それでは、一緒におこなってみましょう。

 

 

 

①胸骨の位置を意識するためにも、ペンなどを胸の中心に当てる

*上の画像を参考に。

 

 

②胸にあてたペンを斜め上方に持ち上げる

 

 

 ③この動作をゆっくりと10回繰り返す

 

はじめはうまく動かせない方もいるかもしれません。

でも、続けていくうちに肋骨も広がりやすくなってきますので、ぜひ習慣にしてみましょうね。

 

 

 

以上のことから、高齢者が元気に過ごすためには、歌を唄うことがとても大切です。

「姿勢を整えてあげること!」が、歌の効果を最大限UPできるという結論至りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

健康のためには歌が大切で、さらに歌を効果的に唄うためには

理想的な姿勢が欠かせないということをお伝えしました。

 

 

今回は老人ホームなどの施設にご入居様にも安心安全にできる方法を伝授しました。

年齢問わず有効なエクササイズですので、ご家族と一緒におこなってみてくださいね。

 

 

他にも姿勢を整えるために、より効果的な方法はあります。

ご自身だけでなく、よりしっかりと姿勢を整えていきたいという方は

月に2回姿勢のワークショップを開催していますので、足を運んでみてくださいね。

 

 

こちらに参加することで、わずか60分で自分で骨盤を整えるようになっていただきます。

 

 

 

【美しい姿勢づくりワークショップ】

 

https://jmtta.org/beautiful-posture/

 

 

川﨑 玄輝(かわさき げんき)

 

一般社団法人日本施術マイスター養成協会認定猫背矯正マイスター®

『美しい姿勢スペシャリスト』認定講座講師